古くから醬油(しょうゆ)、みそ、日本酒など伝統食品の発酵に使われてきた大容量の木桶(きおけ)。しかしタンクでの大量生産が主流になり、製造技術は途絶えそうになっていた。危機感を抱いた醬油の蔵元たちが中心になって、桶づくりに取り組む動きが広がっている。2013年に最初の一つを完成させてから10年。新しい桶が次々と生まれている。
毎年1月、香川県・小豆島のヤマロク醬油で「木桶職人復活プロジェクト」による木桶づくりが行われる。今年も、木桶に関わる食品メーカーや流通業者、大工らが集まり、力を合わせて高さ、直径各2メートル前後の大きな桶を3本作った。
吉野杉の板を削り、丸く組み合わせる。底板を落とし込み、地元の真竹で編んだたがをはめていく。
集まって作るのは、技術を共…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル